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クリエイターインタビュー|高野 明子さん(後編)

東北芸術工科大学を卒業し、現在は仙台で主にグラフィックデザインや企画制作の仕事をしている高野明子(たかの あきこ)さん。フリーランスで活動する傍らシェアオフィスTHE6のファシリテーターも務めています。その他にも、とうほくあきんどでざいん塾が主宰する「蛇足の会」に参加するなど日々活動の幅を広げている高野さんにインタビューしました。

−2015年に帰ってきたときから、フリーランスでお仕事をされているんですか。

 帰ってきた当初は、所属している東京の会社の契約社員でした。遠隔地でも社員として仕事ができるのか、実験的に取り組んでみたんです。相手の顔が見えない中で仕事をするのが自分に向いていなかったことと、仙台に帰ってきてすぐに、ご縁があっていただいた仕事が、偶然次の仕事につながり、20164月からフリーランスになりました。現在は、東京の会社の社員ではなくなりましたが、ひとり東北支部メンバーとして一緒にできる仕事は連携させてもらっています。

−ご家族の仕事の都合での帰郷ということでしたが、東京に残りたいという気持ちはなかったんですか。

正直ありました。新幹線なら2時間かからないし、仙台で暮らしながら東京の仕事もできるだろうと自分を納得させて引っ越しましたが、実際は仙台にいることがほとんどですね。

−どうして東京に残りたかったんですか。

まだまだ東京で学べることがあると思っていたんですよね。でも、いざ戻ってみたら住みやすいし働きやすくて、人間関係がいいんです。気持ちのいい人たちとの関わり合いの中で自然と仕事が生まれたり、仕事も遊びも一緒にできることが心地いいですね。

−仙台での仕事に物足りなさを感じていたりとかはなさそうですね。

もともとのんびりしているタイプなこともあり、物足りなさは感じていません。確かに東京には第一線で活躍している方が多いですが、仙台にもやりたいことをまっすぐにのびのびやっている人がたくさんいて、「ここに自分の旗を立てるぞ」と頑張っている人がいます。そういう人を勝手に自分の師匠だと思って刺激をもらっています。

−そういう人たちの存在が見えてきたのは、THE6のファシリテーターをやり始めてからですか。

そうかもしれません。THE6に関わりはじめて、仕事にも生活にも広がりが生まれました。

−THE6にはどんな人が来られるんですか。

高校生から、年配の方までいます。いろいろな背景をもつ方が有機的に交差できる場所になることが目標です。そのために、「本の装丁講座」のような本当に好きな人向けのニッチなものから、コーヒースタンドを出現させてみんなでコーヒーを飲む時間を楽しむという、敷居が低いものまで、いろんなイベントを開催しています。

−THE6の入居者や利用者でチームを組んで、仕事をしたりすることもあるんですか。

あります。例えば、利府町にtsumikiという施設があるのですが、そこの運営やデザインはTHE6のメンバーが多く関わっています。THE6の入居者の建築家さんがインテリア、THE6のディレクターの桃生さんが運営、ファシリテーターの加賀谷さんがロゴなどのCIデザイン、私はイラスト、リーフレットなどのデザインを担当しました。近くにいるから声をかけやすく、仕事が生まれやすい環境になっていると思います。

−せっかくなので、THE6について宣伝しておきますか。

仙台市内にはいくつかシェアオフィスがありますが、その中でもTHE6は、自然体で過ごせて、ゆるくつながれる場所になっていると思います。「バリバリビジネスしよう!」という感じはありませんが、飾らない素朴な雰囲気が好きな方にはおすすめです。

THE6ワークラウンジ

−最後に、仙台で働きたいけどなかなか踏み出せない方へのメッセージをお願いします。

もしフリーランスとして働くことを考えているなら、人との関わりをつくることから始めるといいと思います。例えばデザイナーであれば、いいデザインができるとしても依頼がなければ仕事としてデザインをすることはできません。自分がつくるものに自信がもてなくても、恥ずかしがらずに「デザインをやってます」と言うとか、ポートフォリオを見てもらうとかすることで、何かが転がり始めるかもしれない。まずは、自分のことを誰かに話してみることからじゃないかなと思いますね。

取材日:平成28年12月12日

聞き手:SC3事務局(仙台市産業振興課)

構成:工藤 拓也

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高野 明子

髙野明子による企画とデザインのプロジェクト。現在は主に、フライヤーやグッズのデザイン、展覧会やイベントの企画等を制作。生活の中で、デザインやアートに触れた時に、ワルツを踊リたくなるような瞬間を生み出すことをコンセプトに活動している。
髙野明子 Akiko Takano  1987年宮城県仙台市生まれ。愛称はルーシー。
宮城県宮城野高校美術科、東北芸術工科大学卒。在学中にスウェーデン王立美術工芸大学 konstfack 留学。学芸員免許を取得後、せんだいメディアテークで学芸員アシスタント、東京の制作会社で展覧会やメディアの企画・制作等を経て、2016年からフリーランス。THE6ファシリテーター。株式会社モーフィング東北支部。

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