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ハヤシ印刷(中編)困った人の役に立つ「印刷業界の豪速球」に

林社長の突っ込みにたじたじの取材陣。何とか話を戻し、「取りあえずやってみる」の精神について聞いていく。東日本大震災でも持ち前の行動力を生かして大きな役割を果たした同社。その原動力は普段の仕事と何も変わらない、「人の役に立ちたい」という一心だった。平時でもピンチで駆け込んできた人を助け続け、「困った時のハヤシ印刷」として定評を集める。社員にとっても「急ぐのが当たり前」で、付いたキャッチフレーズは「印刷業界の豪速球」。

困った人の役に立つ「印刷業界の豪速球」に

林 仙台の人たちって、人がいいんですよ。それを食い物にする大人たちがいっぱいいて悲しい気持ちになるので、それを仙台市さんの方で正してもらえれば、すごくいいことになると思うんですけどね。仙台市さんも東京の有名なところに発注するんじゃなくて、仙台に会社があって住民票があって納税している人に発注してほしいですね。

大変なところに取材に来ちゃったなと思ったでしょう?

 

市職員 いえいえ…。

 

林 カメラマンさんにしてもライターさんにしても、会社ではなく個人がすごいことをやってますよ。でも、その個人が埋没してしまっている。実にもったいない。だから、こうやってわれわれの会社を取り上げてくれるのもいいんですけど、もっと個人を取り上げてもらった方がいいんじゃないですか。

柔らかな笑みを浮かべズバズバと鋭い指摘をする林社長に担当者もタジタジ

市職員 そちらはクリエイターインタビューという別の枠で行っていまして…。

 

林 クリエイターといっても、印刷物とか広告とかデザインとか、そういうところだけではないですよ。例えば大工さんとか、いい仕事をする人はたくさんいますから、ぜひ取り上げてほしいですね。

 

市職員 分かりました!

―このやり取りは残しますね。話を戻しますが、採算はともかく、取りあえずやってみるという精神で次々と動かれている、その原動力は。

林 仕事が好きなんです。それに、じっとしているのが嫌い。だから子どもみたいにあちこちウロチョロしているんです。震災の後も、仕事がパタッと止まってしまったので、何か頼られたらできる限りのことをしていました。歌津の同級生からも砂利やらロープやら網やらが欲しいので何とかならないかと言われて、それは行政がやる話じゃないかと思ったんですが、いますぐやらないとワカメが採れなくなるというんです。

それで何とか手伝える方法はないかと思って、ホームページを作って義援金を集めるというのを一人でやったんですね。「南三陸漁師元気プロジェクト」を立ち上げ、歌津の漁師さんたちに漁具などを支援しました。これは本当に大変でしたが、それでも何とかうまく回り始めて、知り合いの社長さんからも支援を頂けるようになりました。

その後、大阪の丹波篠山のロータリークラブさんからもまとまった金額を寄付してもらえることになりました。山形の最上に行って事情を説明して、砂利を100台分歌津に届けて、ロープを買って。それでもう寄付金がなくなったので、また集め直しました。

仙台西ロータリークラブと篠山ロータリークラブの皆さん。「全国の皆さんから支援していただきました。本当に皆さまには感謝しております」と林さん

―すごい行動力です。

林 震災に限らず仕事でも人の役に立てればいいということだけなんです。一番の基本は、お客さんがいなければ商売ができないということ。カメラマンさんもただ写真を撮っていても仕事にならなくて、それを必要とされているからお金になるわけですよね。そういうことをみんなだんだん忘れてしまうんですが、当社はそこはぶれない。だから、お客さんが困っているなら手を出していくんですね。キツいのが多いんですが。

会社案内のリノベーション事例。急にページを増やすことになったので対応してほしい、という注文もあるという

年末に東京から電話がかかってきて、年明けのイベントで使うパネルの発注を忘れてしまって、明日か最悪あさってまでに何とかならないかと。これはキツいのがきたなと思いましたけど、データがあるなら今日でもいいですよと言って、作ったものを新幹線に乗せて東京駅まで届けて、それを取りに行って依頼元のところまで運ぶ人を手配して。その日の夕方には電話をかけてきた人が受け取って、「紹介してくれた人が、この人じゃないとできないと言ったのが分かります」と言われました。

もちろん、普通はできないんですよ。作るところはもちろん、その先の運送まで全部分かって動かないとできない。そういう人たちがつながってくれているからできるわけです。

―そういうキツいのをやるとまた、ハヤシ印刷なら何とかしてくれるといってうわさが広がっていきますよね。

林 そうそう、だからキツいのばかりきますよ(笑) でも結局のところ、何を一番に考えるかだと思うんです。だってすし屋さんで20分かかってやっと出てきたのが握り1かんだったら、いくらおいしくたって怒るでしょう? 釣りに行っても船がくるくる回ってばかりで、さっぱり釣り場に着かなかったら、「早く釣らせろよ!」となりますよね。だから、何が一番なのかをすごく考えているだけ。CMでは「印刷業界の豪速球」なんていうキャッチフレーズも付けられましたね。

「印刷業界の豪速球」のキャッチフレーズが踊るハヤシ印刷の広告

―なぜそれができるんでしょう。

林 うちの会社は基本的に仕事はどれも急ぐものだと思っていますからね。社員にも浸透していて、「今回のはどれくらい急ぐんですか」と聞かれます。急がない仕事は来ないですもん。

―それを価格に乗せることはないんですか。

林 ないですね。乗せたいですけど、それをやると「人の揚げ足を取りやがって」なんてことになってしまう。それでやっているところもあるんでしょうけど、その1回を高く取っても長いお付き合いはできないじゃないですか。

取材・構成:菊地 正宏
撮影:松橋 隆樹

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