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クリエイターインタビュー前編|鈴木 杏(装飾デザイナー)

子供の頃からモノ作りが大好き。そして好きなことには一直線。やりたいと思ったら、まずは行動をしてから考える。

初めて触れた瞬間から作品の虜になる『tyag tyag(チャグチャグ)』。様々な質感や色とりどりの布地を使い、空間をキャンパスに見立て、様々な作品を作り出す鈴木杏さん。作品作りのきっかけや思い、将来の展望などをお聞きしました。

―今日は素敵な子も一緒に来てくれてありがとうございます。

この子は相棒のリョーマと言います。専門学校の卒業制作の時に生まれた子です。今私が「tyag tyag(チャグチャグ)」という屋号で活動をする目的、今後やりたいことがこのリョーマに詰まっています。

―もともとモノ作りには興味があったのですか。

幼い頃から絵を描くことやモノ作りが好きでした。祖父が絵描きということもあり、家には画材が置いてあったり、母親が折り紙や粘土を用意して置いてくれたりと、自然と身近な環境にモノ作りが好きになるきっかけがあったのかもしれません。その経験があって、今でも何か形を作ることが好きです。

高校生ぐらいなると、自分が作った作品を販売してみたいと思うようになりました。いろんなサイトを見て、実際に売られている商品を調べてみると、粘土で作ったフェイクスイーツがネットオークションで8千円程の価格で売られているのを知り、これなら自分でも作れる、やってみようと思ったのが最初です。幼いころから粘土遊びが得意ということもあって、これなら誰よりも上手に作れると自身がありました。(笑)

実際に商品を作って販売をしてみていかがでしたか。

高校2年の時より作った商品をブログへ投稿し、ECサイトを使って通信販売をしてみました。商品を企画・制作しブログで紹介をして、徐々に売れていく過程はとてもいい経験でした。また実家の集合住宅に住んでいた時には、私がフェイクスイーツでデコレーションをした自宅の表札が評判になり、ご近所さんからも同じように作って欲しいとお仕事として発注をいただいたこともあります。ご近所が私の作った表札だらけになった光景を見た時は嬉しかったですね。

ECサイトのように、不特定多数の人に買ってもらうことも嬉しかったのですが、目の前で喜んでもらえる姿を見ると、知らない人よりも知っている人のために作品を作る方が楽しいと徐々に感じるようになりました。将来の進路をどうするか考えた時に、独学で学んだ雑貨作りについて、もっと専門的に学んでみたいと思い、高校卒業後は仙台デザイン専門学校の雑貨デザインコースへ進学します。

―専門学校ではどんな経験をしましたか。

1年生の課外授業の一つに、定禅寺通りで開かれるアート展へ出店し、自分の作った作品を販売するという授業がありました。その時、私はフェイクスイーツを販売しました。

そこでたまたま私たちの向かい側に出店をしていた「グラムリー」さんという手芸作家さんがいらして、その作品の世界観が可愛すぎて自然と目で追ってしまいました。すると偶然にもたまたま先生が知り合いということもあって、紹介をしてもらうことができたのです。派手なポンチョを着た小柄な女性がまた可愛らしくとても印象的でした。

グラムリーさんの作品はいろんな素材や色の違う布を張り合わせて作る色鮮やかな服飾商品がメインで、その作品の世界観に魅了されたことを覚えています。そこで感じたインスピレーションが、のちの「tyag tyag(チャグチャグ)」へ繋がるきっかけの一つにもなります。

もともと古着が好きでいろんなお店を歩いては、古き良き洋服達に触れていました。年代物のデニムや革製品、今では見ることの無いようなボタンやステッチを見ては心を躍らせていました。そしていずれはいろんな素材の異なる布を使って何かを作りたい、と心のどこかにあったのだと思います。それがグラムリーさんの作品を見て、まさに私の中にあるやりたいことがパズルのピースのようにそろった瞬間でした。

専門学校の卒業制作では実際に街中にあるお店を選び、そのお店で販売をすると仮定をした自分のブランドを立ち上げ、アイテムを30点作るというものでした。私はその課題用のブランドとして「tyag tyag」を作ったのが始まりとなります。それからというもの時間があれば、祖父のタンスから何かお宝は無いかと物色していたことが今では懐かしく思います(笑)。

取材日:令和2年1月27
取材・構成:木戸 靖貴
撮影:はま田 あつ美

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鈴木 杏

1993年岩手県釜石市生まれ。盛岡市育ち。ファブリックメーカー、キャンドルショップ、専門学校非常勤講師などを経験し、シェア型複合施設THE6のスタッフとして運営に携わる。
小さい子のお絵かきのように「正解」のないモノづくりの楽しさを教えるワークショップやカリキュラムを企画。仙台のマルシェをtyag tyagの装飾でいっぱいにすることが目標です。

instagram : https://instagram.com/tyag_tyag/

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