仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム

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クリエイターインタビュー|佐藤 悠さん(前編)

「やりたいことに忠実でいたら、それが仕事になってくれた。」という佐藤悠(さとう ゆう)さん。半ば必然的にデザイナーになられた佐藤さんのお仕事、そしてデザインに対する姿勢などについて、お話を伺いました。

―今のお仕事に就くまでの経歴を教えてください。

出身は仙台で、高校までは市内の学校、大学は東京の武蔵野美術大学を卒業しました。その後、仙台に戻り「株式会社 ディストーション・ヴィーツ」という大町にある会社に入社して、デザイン業務の他、地元のみなさんと一緒に地域の活性化につなげる企画に携わったり、幅広く仕事をしていました。また、5年ほど前には、東北大学と仙台市が共同で取り組まれた「せんだいスクールオブデザイン」(以下、SSD)という学校に入っていろいろと学びました。そして去年「株式会社 ナナイロ」に入社し、今にいたっています。

―最初の会社では、具体的にどんなお仕事をされていたのでしょうか。

地元の企業様、例えば飲食店や美容室のお仕事が多かったです。店舗をオープンしたいという方に、まずは「どんなお店か」「どういうターゲットを考えているか」などのヒアリングを行い、コンセプトを立て、ロゴを制作します。その後に、名刺やコースター、DMなどの一式をデザインさせていただくということが多いです。

―ロゴからお店の小物まで、トータルでデザインをされるのですね。

東北大学大学院医学系研究科・医学部の100周年事業に携わったときには、スローガンをつくったり、ライターの方と協働でWEBサイトをつくったりもしました。記念式典でお配りする案内やクリアファイル、ピンバッジなども制作しました。

―お仕事をしながら、SSDに通われていたのですか。

はい、第一期から第二期と学びました。一期目は震災前だったのですが、レクチャーに来てくださる方が著名な方や第一人者の方だったりして、興味深く学ばせていただきました。二期目は震災後だったので、震災復興に取り組むような課題が多かったです。

―SSDの活動で、第3回国連防災世界会議にも関わられたと伺いました。

SSDのメンバーでチームを組み、メディアテークで開催されたパビリオンに携わりました。監修いただいた小野田泰明教授は都市計画が専門で、SSDのスタジオでも既に震災関連の調査に熱心に取り組まれていらっしゃいました。防災世界会議では東北の状況を仙台市の内側から発信するべく、取材や原稿作成のライター、展示空間の設計、照明などのメンバーをそろえてチームで制作しました。
世界会議という規模の大きさや、震災というテーマを扱うことはいろいろな面で検討する要素が多かったので、苦労した分、達成感もかなりありました。

第3回国連防災世界会議「東北防災・復興パビリオン」展

―現在の会社での仕事の流れや内容を教えてください。

仕事はメールでのやり取りもとても多いです。朝一にメールの確認をして、いろいろな調整や、社内での確認作業をします。その後の時間は、打ち合わせや制作作業に充てています。弊社ではクラフトショップをオンラインで運営しているのですが、市内のイベントや百貨店の催事の際に出店させていただくことも多かったので、店舗を大町にオープンさせていただきました。それに引き続き、FORUSにも出店させていただいているので、今はその企画に関わることもあります。それぞれ内容が全然違うので、できるだけ、今日は打ち合わせ、今日は制作というふうに分けるようにしています。

FORUSに出店中のクラフトショップ「STARRY」

―そもそも、どうしてデザインの仕事をしたいと思われたのですか。

なぜか、小学校の時から、美大に行きたいと思っていました。きっと何かを見て、楽しそうって思ったんでしょうね。父も幼い頃絵を習ったり、写真を撮ったりしていたので、そういうことも少しは影響しているのかもしれないです。
仕事にしたいというよりは、そうやって自分がやりたいことに忠実でいたら、仕事になってくれたというのが正直なところで、ありがたいと思っています。

―仙台に戻って来られた理由は何ですか。

生まれ育ったということもあって、規模感が把握しやすいからでしょうか。こういうことをしたいとか、こういう技術が欲しいというときに、徒歩圏内とか、車で数十分の所に必要としているスキルやノウハウを持った人がいることも多くあります。どこに向かうにもアクセスがいいので、いろいろなことを達成しやすいと感じました。

―これまで、仙台で仕事を続けてきて、他でやりたいという気持ちは?

どこか特定の場所でデザインしたいという考えはあまりありません。ただ、できれば、海外のお仕事が増えていくといいなと思います。ネットワークがあればビデオ会議なども可能なので、場所性はさほど関係ないかと感じています。

―海外のお仕事というと?

例えば、弊社のオリジナル商品で、子どもが遊ぶ室内用のテントがあるのですが、経済的な発展を遂げているアジアの国など、教育に熱心な方々にとっては魅力ある商品だと思うので、海外にも広げていきたいなと思っています。海外に商品を紹介する機会をいただくことがございますので、まずはそういったところから始めていけたらいいですね。

オリジナル商品「キッズテント」

取材日:平成29年6月13日
聞き手:SC3事務局(仙台市産業振興課)
構成:岡沼 美樹恵

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佐藤 悠

[専門]グラッフィクデザイン、アートディレクションなど。

[最近の仕事]第3回 国連防災世界会議 公式ロゴマーク・デザイン、同会議パブリックフォーラム「東北防災・復興パビリオン」の制作。東北大学考古資料展示「先史のかたち ― 連鎖する土器群めぐり」展グラフィックツール。また一般企業や商業施設などのCI、ロゴおよびグラフィックツールのデザインなど。

[経歴]武蔵野美術大学卒業。せんだいスクールオブデザイン(東北大学・仙台市協働事業)修了。

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