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ミティーク(中編)視野を広げあらためて気付いた「兄弟」という特色を武器に

ケーキとコーヒーにかける2人の誠実な思いと丁寧な仕事への評価が高まる中、機は熟したとばかりに、本場パリでのフェア、見本市への出展、JALのカタログや機内食への採用、人気漫画や映画とのコラボと、立て続けに新たな展開を進めてきたミティーク。それは、仙台市の事業「都の杜・仙台」に参加して視野が広がったこと、自分たちの特色が明確になったことが関係していた。各方面で引っ張りだこの多忙な時期を通して、2人が得たもの、気付いたことは。

視野を広げあらためて気付いた「兄弟」という特色を武器に

−カフェミティークはどのようなコンセプトで出店されたんですか。

誠也 立地的にクリスロード商店街と東二番丁通に面する人口密度の高い、とても良い場所にあるのですが、3階まで上がってきてもらうには何か必要だと思いました。そこで、扉を開けた瞬間にもう異次元に感じられる、絵本に出てくるような空間づくりを考えました。インテリアなど自分が好きなものを集めて、お客さんが何回来ても飽きないようなレイアウトやディスプレーをしています。

例えば店に同じ椅子はありません。その時の気分によって、お客さんに好きな椅子、好きな席を選んでもらうスタイルです。そして、自分で選んで座った場所でしか見えない飾りやディスプレーがあるように工夫しています。

提供するものについては、パティスリーミティークと同じく、目で楽しんでもらうという思いが一番にあります。「インスタ映え」の言葉もない時代から、まずは見た目でおいしさを感じられ、楽しめるような、視覚に訴える食べ物、飲み物を提供するのがミティークのコンセプトでした。

カフェミティークのショーケースに並ぶ、目にも楽しいケーキの数々

−すぐに人気店となったんでしょうか。

誠也 いえいえ。3階というデメリットが大きくて最初は苦労して、「今日はお客さん何人来てくれるだろう」という時もありました。その後、「マツコ会議」や「秘密のケンミンSHOW」といった全国放送のテレビで取り上げられたおかげで、たくさんのお客さんに認知してもらえるようになりました。

 

−テレビの影響力は大きいですね。この1、2年はさまざまなコラボ展開などでもメディアでミティークの名を目にすることが増えました。何かきっかけがあったんですか。

誠也 仙台市さんの「都の杜・仙台」に参加したことが大きかったですね。それによって視野が広がったんです。

2018年9月にフランス・パリで「ミティークフェア」を開き、2019年には日本最大級のファッションとデザインの展示会「rooms(ルームス)」に出展。それをきっかけにJALさんのカタログギフトに掲載してもらい、その年の8月には集英社さんから「ワンピース」とのコラボカフェのお声掛けを頂きました。9月にはJALさんのファーストクラスの機内食に「レッドジュエル」が採用され、仙台市さん経由で話を頂いて、映画「アイネクライネナハトムジーク」とのコラボメニューも提供しました。

JALファーストクラスの機内食に採用されたレッドジュエル(写真提供=ミティーク)

−わずか1年ちょっとで続々とコラボレーションを展開していますが、そういうことをしていこうという意欲があったんでしょうか。

誠也 怒涛(どとう)のラッシュでしたが、これは完全に予想外ですね。年に1つくらいのペースで来てくれたら、もっと落ち着いてできたのかもしれませんが(笑)

俊也 ははは。

−でも、声が掛かったらまずはやってみようと。

誠也 そうですね。

俊也 チャンスですから。

−「都の杜・仙台」ではどんなことが得られましたか。

誠也 月1回のセミナーを通して、デザインの決め方から物流の流し方まで、商品開発のステップごとに、それぞれのスペシャリストから教わり、「0→1」のやり方を学ぶことができました。そして、外からミティークを見たときに、どういうふうに感じてもらっているかが分かったのが、すごく勉強になりました。私たちがどういう色を出せるかということが見えてきたんです。

−その色とは、例えばどういうことですか。

誠也 兄弟だ、ということです(笑)

−それを打ち出していこうと。

誠也 そうですね。それまで、前に出て行くとか、外に出ていくとかいうのは苦手な方でした。

俊也 それが、2人の写真でポスターまで作って、パリまで持って行きましたからね。

誠也氏が手にしているが、2人の写真と「兄弟」の文字があしらわれたポスター

−「都の杜・仙台」で、さまざまな業種の中小企業や個人店の方と接して刺激になったことはありますか。

俊也 皆さん、その場にとどまってはいないんですよね。あっちに行ったりこっちに行ったり、いろいろと動いているんだなというのが分かって、すごいなと思いました。

誠也 異業種でタイアップして新たな商品を作る取り組みを経験して、そういう目線で物事を見るようになりましたね。何か一緒にできないかなというのを日々、考えるようになりました。

−地域連携の可能性は感じましたか。

俊也 はい。ブルーベリーで富谷市役所の方といろいろお話しさせていただいたり、農家さんを紹介していただいたり、あとは銀行さんとのつながりもできました。そうした地域のつながりを、もう少し広げていければいいのかなと思います。

−それにしても、この1年本当にお忙しかったのでは。

誠也 あっという間でしたね。フランスに行って、機内食をやって。

俊也 忙しかったですが、それによってふるいにかけられたものがあると思っています。これからやっていかないといけないことと、やらなくてもいいことが分けられました。ふるいから落ちた部分はそのままにして、上に残ったものが何かを考えて、そっちを伸ばしていけばいい。例えば、ケーキ屋さんだからといってクリスマスケーキを作らなければいけないことはないですよね。

ちょうどクリスマスシーズンに撮影したパティスリーミティーク1階

−それは思い切った考え方ですね。

俊也 イチゴはクリスマス時期にすごく高くなるのはご存じですよね。昨日まで300円600円だったのが一気に1,200円1,800円になる。それを買って、お客さんにも高く売って、お客さんは高い思いをしながら食べる。それならイチゴを使ったケーキは普段食べてもらって、クリスマス時期は違うものを食べてもらう方がいいんじゃないかと。

−おいしさとは関係ない部分の価格ですもんね。

俊也 そうです。それは誰の責任でもなくて、市場がそうなってしまっているから、それにみんなが付いていかないといけない。お客さんに関係のない都合なんです。

−ふるいに残ったものといいますか、今後につながることは。

俊也 ケーキを飛ばせる、というのが分かったことですね。店で売るだけではなくて、県外にも飛ばせるんだと。どうやったら壊れず、崩れずに飛ばせるのか、そういうところが勉強になりました。空まで飛んだんだったら、宇宙にもケーキを飛ばせるんじゃないかと誠也さんと話しています。

−夢は膨らみますね。

取材・構成:菊地 正宏
撮影:松橋 隆樹

 

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