仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム

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THINK! MAKE! SHARE! -5- 試作ふたたび!

朝日クラフトの廃材「ターポリン」を再利用し、新たな商品開発を行うプロジェクト。FabLab SENDAI – FLATのデジタル工作機を活用した試作から商品開発までの工程を紹介していきます。

前回の打ち合わせで出た意見を踏まえて、再び試作を実施しました。

まずは折りたたみ式ケースの試作から。
もう少し大きいケースを見てみたいという声があったので、まずは単純に大きくしたものをつくってみました。今回はメッシュ状のターポリンを使うことに。

黄色が初期のもの、水色が今回つくったものです。初期のものに比べて、サイズを2倍程度大きくしています。もともとターポリン自体にハリがあるので、かなりしっかりした仕上がりになりました。
アイロンでプレスせず、ただ折りたたんだだけなので、ボリュームがあるのが面白いですね。

白いメッシュ状のターポリンは水色のものに比べるとやわらかいので、少し頼りない印象。他のターポリンに重ねるなど、装飾的に使うとよさそうです。網目を活かして、そこに刺繍をするというのもかわいいかもしれません。

今回はA5サイズのケースをつくりました。これくらいの大きさであれば、強度的にも特に問題なく使用することができそうです。ただ、A4サイズなど大きめのものになると、生地自体の強度の関係でまた違った使い心地になるかもしれせん。2つ折りだけに限定するのではなく、サイズによって仕様を変えるのもアリかなと。

ということで、ボタンやフタの付いていない、単なる袋状のケースの試作も行いました。前回の打ち合わせで、ターポリンの強度を活かして、その場にあるものをザッとまとめて入れられるような袋もいいのではないかというアイデアが出たので、それを1度形にしてみることに。
今回は2種類の形状を試してみました。1つは、1枚の布だけで構成されているもの。もう1つは、側面のパーツが分離しているものです。

まずは、小さいサイズで試作。実際につくってみると、どちらも問題なく袋状になり、中に物を入れても落ちることはなさそうです。

そこで次は、A4サイズのものが入る袋を作ってみました。 こちらも強度を見てみるために、2種類のターポリンで製作。使用したのは、小さいケースの製作に使用したものと同じメッシュ状のターポリンです。

まずは1枚の布で構成されているもの。やわらかめのターポリンを使用したため若干強度が心もとないですが、袋としては問題なく使用できそうです。

側面のパーツが分離しているものも特に問題はなさそう。こちらは厚めのターポリンを使用していることもあり、より安心感があります。

カットしたターポリンを折るだけで、袋らしい形状にできるということはわかりました。

ただ、どちらも持ち手の脇に幅を取りすぎているため広がってしまうのがやや気になるところ。 側面の仕様について、もっと検討する必要がありそうです。

次に行ったのは、ターポリン同士を織り込んでつくるテキスタイルの試作。

前回つくったサンプルのテキスタイルがこちら。細く切ったターポリンを織り込むつくりは面白いのですが、作業を進めるうちに端から繊維が出てきてしまうことがネックでした。
この案については、ターポリンの活用方法の1つとしてストックし、もう少しデジタルファブリケーションを活用したものをつくることができないかを検討することにしました。

そこで、以前つくった試作を見返していくうちに気になるものが。チェーンのような形状にカットされたターポリンを組み合わせて、袋をつくるというものです。
これは、もともと私が学生時代に開発していたプロダクトのアイディアを転用したもの。この形状は、編みものからヒントを得てデザインしました。

編みものでは、いくつもの輪を組み合わせて形をつくっていきます。1段目の輪に、次の輪を向こう側から通したものを「表目」、手前から通したものを「裏目」と言い、その輪っか同士の組み合わせ方によってさまざまな模様をつくったり、ゴムのような特徴を持たせることが可能です。

はじめの試作品は、輪っかが大きいためパーツ同士を組み合わせると網のような印象に。これでは強度が不安なので、組み合わせたときにもう少し密度が高くなるようにパーツ自体の形状をリデザインすることにしました。

まずは単純に、全体的に線を太くしたものを製作(写真下)。はじめにつくったもの(写真上)に比べると、とてもぽっちゃりしました。

実際に組み合わせてみるとこんな仕上がりに。編みものでいうと、左から順に鹿の子編み、ガーター編み、メリヤス編みをしたものです。
鹿の子編みは、表目と裏目をタテヨコ交互に組み合わせたもの。毛糸で編んだ場合と同様に表面が波打つようにボコボコとしています。
一段ごとに表目と裏目を組み合わせたガーター編みのものは、蛇腹折りのような仕上がりに。
メリヤス編みは、表目または裏目のどちらか1種類のみを用いた編み方。今回つくった中で、1番面白い仕上がりでした。

表と裏では、こんなふうにまったく異なる印象です。裏は本当のニットのようで面白いですね。

さらに、平らに編んだものに加えて袋状のものも製作しました。パーツ同士をメリヤス編みのように組み合わせていったので、こちらも表と裏では異なる見た目に。

引っ張ってみると、これがまた面白い! ターポリン自体がやわらかい上に、伸びやすいメリヤス編みでつくられているため、ターポリンそのままのものに比べて曲面が形成しやすくなっています。袋だけではなく、もともとの物体にフィットする必要のあるカバーなどに活用してもいいのかもしれません。

今回の試作はここまで!
製作したプロトタイプを持って、再び朝日クラフトさんにおじゃまします。どんな反応が返ってくるのか、今からドキドキです!

FabLab SENDAI ‒ FLAT

FabLab SENDAI ‒ FLAT は、個人や小規模チームによるものづくりの実験の場であり、実践の場です。レーザーカッターや3D プリンターなどデジタルデータを利用する加工機械を使い、スピーディーかつ低コストなトライ&エラーを通して、自分のアイデアを形にしていくことが可能です。
また、集まった人同士で情報交換や協力をし合ったり、日本や世界に広がるFabLab ネットワークを通じた世界中の人たちとの交流の中からアイデアが立ち上がるような、新しい形の工房です。

FabLab SENDAI ‒ FLAT で機材を利用するためには、機材ごとに初回講習を受講していただく 必要があります。初回講習や見学会などは、下記よりスケジュールをご確認ください。 http://fablabsendai-flat.com/facilities/

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