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THINK! MAKE! SHARE! -9- ターポリンバッグのテスト販売を行いました

朝日クラフトの廃材「ターポリン」を再利用し、新たな商品開発を行うプロジェクト。FabLab SENDAI – FLATのデジタル工作機を活用した試作から商品開発までの工程を紹介していきます。

大網 そろそろ一般の方にもターポリンバッグを見てもらおうということで、仙台駅前の「仙台Parco2」と「Shop & Wander AER」で開催されたクラフトマーケットに出店してきました。

小野寺 今回の出店目的は、一般の方の純粋なリアクション見るため。これまでは、いつも同じメンバーでターポリンバッグについて検討してきましたが、そうするとどうしても細かい修正箇所にばかり目が行き、なかなか次のステップに進みにくいもの。そこで、これまでの活動内容や状況をほとんど知らない一般の方に見ていただくことで、何か新しい視点を得られないかと考えました。

大網 また、現段階でターゲットとして有力なのは大学生ですが、自分たちの想定していなかった客層や利用方法を発掘したいと思ったのも動機のひとつ。普段自分たちのスペースに訪れるのとは違う客層と出会える貴重な機会を最大限利用しないわけにはいきません。

小野寺 早速出店の準備に取りかかりました。今回のクラフトマーケットでは、どちらもテーブルのみをお借りできるそうなので、商品を並べるための什器の制作が必要不可欠。まずは、どんなふうに商品を見せたいかを検討していきます。

小野寺 今回販売するターポリンバッグはいくつかのパーツによって構成されており、自分の好きな色や質感のものを組み合わせられるということを見せたかったので、一番大きなパーツをハンガーにかけて並べることに。また、それぞれの会場ではテーブルのサイズが異なるため、什器自体は状況に応じて様々な設置方法ができるように、シンプルな形状のものにすることにしました。

小野寺 イメージが固まったら早速製作開始です。はじめにハンガーをひっかけておくためのスタンドを製作していきます。できるだけ分解できて、持ち運びがしやすいようにするというのが必須条件。パーツの組み合わせを頭の中だけで考えていると少し混乱してきたので、3Dモデリングをしながら形状を検討することに。

大網 形状が決まったら材料を切り出し、塗装をして完成!白いフレームパーツの固定には、右の写真のように面ファスナーを使っているので、簡単に分解・組立をすることが可能です。

小野寺 次は看板の製作。マーケットの開催時期が12月半ばだったこともあり、クリスマスらしさを少し感じることができつつ、なるべくポップな印象を与えられるようモザイクタイル風のデザインにすることにしました。

小野寺 こちらもまずはIllustrator上で簡単なイメージ図を作成するところから。その後、レーザーカッターやカッティングマシンでカットするための加工データに落とし込んでいきます。

小野寺 2種類の三角形にカットした板材をターポリンで包み、タイル風のパーツを製作。それをIllustrator上で予め検討していた色の配置通りに貼り付けていき、真ん中には白いターポリンに説明文をUVプリントしたものを配置しました。

大網 そして、様々なサイズの箱と値段などが書かれたキャプションを追加で製作し、出店当日はそれぞれこちらのようにセッティング。(左/PARCO2会場、右/AER会場)

 

小野寺 PARCO2会場では13時から19時の6時間、AERでは13時から16時の5時間出店し、どちらも多くの方から様々なリアクションを得ることができました。また、1箇所だけではなくどちらの会場でも出店をしたことで、それぞれの店舗やマーケットにいらっしゃる客層の違いが少し見えてきたような気がします。出店をして得られた気づきは下記のとおり。

・PARCO2は20代前半〜30代後半の方がほとんど。クリスマス前ということもありギフトとして購入される方や、カップルでお揃いのバッグを作るというケースが多く見られた。

・学生さんが2名いらっしゃったが、1人は紙袋に入れて持ち歩いていた書籍を、もうひとりはカバンに入れていた工具類をその場でターポリンバッグに移し替えていた。

・左右のパーツは、ほとんどの方が別々の色を使用していた。

・物だけではなく、背景を伝えることで手にとってくださる方が増えた印象。

・全く想定をしていなかったサーフお兄系の方が「めっちゃいいじゃん!」と言いながらご購入くださった。

・「何を入れるものなの?」と聞かれることが多かったので、使用例を提示した方が良さそう。

 

大網 また、店舗に訪れてくださったりバッグを購入してくださった何名かの方には、簡単なアンケートにお答えいただきました。アンケートの内容は下記のとおりです。

・職業(分野)

・年代

・性別

・普段学校や仕事に行く際に使用しているバッグの大きさ

・ペンや鍵等の小物はどのようにして持ち歩いているか

・バッグに荷物が入りきらないときにサブバッグとして何を使用しているか

 

小野寺 今回販売したターポリンバッグは、サブバッグとして使われることを想定していたので、普段の生活においてみなさんがどのようなものをサブバッグとして使用しているのかを知りたいこともあり、上記のような質問をしました。例として“エコバッグ”と記載してしまったこともあるかと思うのですが、想像以上に“エコバッグ”という回答が多かったのが印象的でした。ただ、アンケートにお答えくださった方の8割が40歳以上の女性で、主婦、パート、家事手伝いという職業がほとんどだったことから、買い物時にサブバッグを使用するのではないかと考えられます。そのため、様々な形状の商品を入れることができ、カバンのなかに小さく畳んで入れておけるというニーズを満たしていないターポリンバッグは、現在の形のままだとこういった層にはあまり必要とされないかもしれません。とはいえ、これは単に「買い物時のサブバッグ」としては適していないというだけであって、また違ったシチュエーションでは使用される可能性があるので、もう少し使用状況について考えを詰めていきたいと思います。

大網 今回の販売では、想定をしていなかったタイプの若い男性にバッグをご購入いただいたのが一番の驚きでした。その方は、「街に遊びに出るというよりも、近所のコンビニやレンタルショップに行くときに、サッと財布やスマホを入れて持ち歩くのに使いたい。」とのこと。確かに、街を歩いてみるとスポーツブランドなどのショップバッグを使っている若い男性を見かけることが度々あります。普段のバッグをわざわざ持つほどでもないようなときに使えるサブバッグとして発信していくのも面白いのかもしれません。

小野寺 また、今回の出店で問題となったのがやはりまだブランド名もロゴもないということ。商品にきちんとしたタグを付けることもできなかったので、これは早急に決めていかなければいけません。

大網 ということで、次回はそのブランド名とそれを表すロゴなどの検討を行っていきます。

FabLab SENDAI ‒ FLAT

FabLab SENDAI ‒ FLAT は、個人や小規模チームによるものづくりの実験の場であり、実践の場です。レーザーカッターや3D プリンターなどデジタルデータを利用する加工機械を使い、スピーディーかつ低コストなトライ&エラーを通して、自分のアイデアを形にしていくことが可能です。
また、集まった人同士で情報交換や協力をし合ったり、日本や世界に広がるFabLab ネットワークを通じた世界中の人たちとの交流の中からアイデアが立ち上がるような、新しい形の工房です。

FabLab SENDAI ‒ FLAT で機材を利用するためには、機材ごとに初回講習を受講していただく 必要があります。初回講習や見学会などは、下記よりスケジュールをご確認ください。 http://fablabsendai-flat.com/facilities/

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