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ライターバトン -1- 「はじめまして」

仙台を中心に活躍するライターが、リレー形式でおくります。前任ライターのお題をしりとりで受け、テーマを決める…という以外はなんでもアリの、ゆるゆるコラムです。

はじめまして

「ライターバトン」初回を担当します、岡沼美樹恵です。
これは、テーマに沿った内容ならば何を書いてもいいという、割とライター泣かせの企画。しかも、そのお題は、前任ライターのお題をしりとりで受けなくてはいけないという“しばり”もありまして…。そんなわけで、初回の私はお題を自由に決められる分ラッキーなんだか、前例がない分手探りでアンラッキーなんだかわからないままに、この文章を書き始めているわけであります。

私が得意とするのは、インタビューとか取材もの。
情報整理が得意なんです。といえば聞こえはいいのですが、要は情報がなければ何も書けないんですよ。トホホ。

そんなわけで、初回はどんな原稿にしようかなぁと思案し、「自分インタビューとかいいかも!」なんて思い立ったんです。妄想インタビュアーに私をインタビューしてもらおうかと。
ということで、ずいぶん前置きが長くなりましたが、「岡沼美樹恵インタビュー」、ごらんください。

 

-この仕事に就いたきっかけは?

岡沼 大好きだった雑誌があって、その編集をしたいと思ったからです。その雑誌を出版する会社へは就職できたのですが、希望部署への配属はかないませんでした。でも、そこで出会った先輩方が厳しく仕込んでくださったおかげで今があります。

 

-仕事のやりがいとは?

岡沼 クライアントワークが多いので、クライアントからお褒めの言葉をいただくのが何よりです。あと、自分の書いた原稿で何かアクションが起こったときはうれしいですね。

 

-アクションとは?

岡沼 私は、3年に一度髪の毛を寄付しているんです。病気やケガで髪を失った子どもたちにかつらをつくっている慈善団体があって。その団体の紹介をあるフリーペーパーでしたところ、「記事を持ってお客さまが来た」と美容室から編集部に電話があって。その団体がアメリカにあったため、具体的にどうすれば寄付できるのか教えてほしいという内容でした。そのほかにも、その記事を掲出してくださる美容院があったりと、ほんのわずかな人ではあったかもしれないけれど、誰かを動かすことができたということに“ペンの力”を感じました。

 

-これまでで最も手ごたえを感じた仕事は?

岡沼 「自分の名前が表紙に書かれている本が、本屋さんに並ぶ」というのが、若い時からの夢で。『英語で楽しむ! I am Maru.私信まるです』で、それが叶ったのはうれしかったですね。陳列された本を撮影しちゃったりして。まぁ、ライターとしてではなく翻訳者としてだったんですけど。あとは、スタッフとして参加した『手とてとテ』というサイトで、私が大好きなこけし工人さんを撮影させていただいたんです。それが、Vimeoのスタッフピックアップになって、日本のみならず、海外からもその方のこけしを買いにいらっしゃる方がいたりとか、ものすごい反響があった。クリエイティブの力で経済効果を生むことができたのを、肌で感じることができました。あとは、某商品のネーミングを担当したのですが、自分の考えた商品名を、私の知らない大勢の人が口にするっていうのが、すごいなぁって。

 

-今後挑戦したいことはありますか?

岡沼 コピーワークには、どんどん挑戦したいですね。先日、谷山雅計さんを取材させていただいたのですが、谷山さんが手がけた資生堂の「TSUBAKI」のように、コンセプトから商品企画を提案できたら面白いな、と。そんなデカい仕事をいつか仙台でできたらいいな、と思います。

 

ここまで書いてみて思ったのは、「自分インタビューって恥ずかしいけど、自分のやりたいことや、これまでの実績が明確になっていいかも!」ということ。

クリエイターのみなさん、忙しすぎて目の前の仕事に追われているときにこそ、「自分インタビュー」はいいかもしれません。

 

 …と、ここで、悲しいお知らせです。
17歳の息子にこの原稿を読ませたところ、「●●●(某ユーチューバ)ばりにつまんねー」と一刀両断!!!!!!!!

まぁ、そんな批判も喜んで読ませていただきます(たぶん、相当凹むけど)ので、ご意見くださいませ。
そして、次回登場は、小原瞳さん。先述の「手とてとテ」では編集長を務め、チームをまとめあげました。そしておそらく、この仙台では誰よりも伝統工芸に詳しいライターさんなのでは…と思っています。私よりも年齢はうんと下ですが、尊敬してます!

-1-「はじめまして」 >  -2-「手しごとのこと」

岡沼 美樹恵

大学卒業後、出版社勤務を経てフリーランスのライター・編集・翻訳に。新聞、雑誌、ウェブ、ラジオ番組台本などさまざまなジャンルで執筆活動を行っている。得意とするのは、インタビューや広告コピー。

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