2008年3月26日
研究会の活動概要
都市に地脈のように張り巡らされる公共交通空間はいかにしてそれぞれの都市に固有の空間構造や空気感を映し出すことができるのか。それは軌道やビークル、インタフェイスといった移動体験そのものをシステムとして成立させるインフラに加えて、建築、ファニチュア、インテリア、ライティング、そしてサイン、広告、チケット、時刻表、マップなどのグラフィックによる総体が演出する都市体験そのものである。地下鉄東西線開業が8年後と迫った今、仙台では地下鉄をはじめとする公共交通空間が都市体験の中で果たすべき役割、とくに単なる移動手段を超えて魅力的な都市体験の場としていかにあるべきかを考察するべきときに直面している。その考察は、建築デザイン、照明デザイン、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、ユニバーサルデザインによる協働的なユーザー体験の創出に向けられる。また、公共交通空間は都市のアイデンティティが表出される場となる必要もある。
本研究会では、公共交通空間のユーザー体験、都市のアイデンティティの表現というテーマにむけて、国内外の事例研究、国内で先端的な取り組みをしている他分野のクリエイターを招いた勉強会を開催し、ブックレットとしてまとめることを想定している。
研究会の特徴
本研究会の特徴は、都市体験をつなぐ単なる移動手段ではなく、都市体験そのものとして公共交通空間を位置づけている点にある。つまり都市空間の魅力を向上させるためには、公共交通空間の魅力向上が不可欠であるという主張である。また、公共交通空間は、テクノロジーからデザインにいたるさまざまなクリエイティブな努力がコラボレーションできる共通のプラットフォームとして位置づける。
そして、なにより地下鉄東西線という新しい公共交通空間をつくり出しつつある仙台においてタイムリーな研究テーマであることが特徴である。これは、いま、仙台においてこそ、とりあげるべきテーマである。
サービスまたは製品等の顧客層
本研究会がターゲットとする顧客層には、大きく3つの層がある。
活動計画
本研究会の活動の軸は、以下の4つである。
活動の最終目標
本研究会がめざすのは、地下鉄問題を契機に、都市における公共交通空間の役割およびその可能性についての議論を提示しながら、公共交通空間を共通のプラットフォームとしてクリエイティブの分野とテクノロジーの分野および都市の観光戦略を結びつけることである。
なお、これらの成果はブックレットとしてまとめることを想定している。(装丁・印刷・製本にかかる費用は別途)
地域産業との連携の可能性
本研究会がテーマとする公共交通空間は、さまざまな意味で地域産業との連携が可能である。まず、技術の提供によるもの。それから、地下鉄駅における企業広告やアート事業へのスポンサー制などの導入により、地下鉄駅近辺に立地する企業によるデザイン事業への貢献である。