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太田和美

Creators Diary クリエイターズダイアリー

仙台で活動するクリエイターらが日々の出来事や想いを書き留める7日間のフォトダイアリー。誰にでも等しく訪れる一日。けれどもその数だけ異なる一日がある。書くことで読まれる出来事と、読むことで知る誰か。コロナ禍に顔を合わせる機会は減れども、それぞれの日常は続いている。「元気だろうか?仕事はどう?」と頭に浮かぶあの人が近くて遠いこの頃に綴る、一週間の記録です。(月3回更新予定)

12月1日(火) 晴ときどき雨

花屋のバイトの日。朝早いので、窓の外から見える小さな雲海に癒されている。もっと早く起きて街もすっぽり浸かっているのを見るのが、ここ数週間での夢。コロナ渦で観光地への旅行がなかなか叶わない昨今、そして眠気と戦う私を励ましてくれる小さな雲海よ。大好きだ。

12月2日(水)晴れ

石巻で看板制作の仕事1日目。晴れてはいるものの、浜風はやはり寒い。次の日もあるから と仕事を早めに切り上げ仙台へ。冷え切った身体をまずはお風呂で温め、夕飯は山形と福島と岩手をドッキングさせた芋煮。我が家は、醤油ベースに、三種のキノコ・里芋・鶏肉・長ネギを入れるのが定番だ。うますぎる。

12月3日(木)曇り

看板制作2日目。前日より寒さが増した石巻で、屋外作業は過酷だ。店からストーブを支給され、浜風とともに生暖かい空気が漂う。あぁ、沁み入る。。。 作業を終えて帰路の車中で「今週休みねーじゃん!」と、ラジオ石巻を聴きながらフッと沸 いた絶望感とともに仙台へ帰った。

12月4日(金)晴れ

現実逃避してみよう。頂きものの林檎に、人を駄目にするクッションなるものがやってきたのだ。私には、明日やっていいものは明日やる的な「逃げ癖」がある。その逃避方法は、ひたすらに料理の下ごしらえや作り置き、漫画を爆読みすること。林檎は大量のコンポートになり、冷凍庫保存された。

12月5日(土)晴のち雨

私は女性性をテーマに、造形やパフォーマンスなどの作品を制作する美術家だ。某メディア媒体から、作品とジェンダーについての記事を書いてほしいという話をいただいた。作品や パフォーマンスを多くの方に披露できない現状で、クリエイターとして言葉で伝える機会をいただけるのは有難い。

12月6日(日)晴れ

花屋のバイトの日。制作と記事のことで頭が凝り固まり、失敗を連発。本業が充実すると、ほかのことは御座なりになってしまう「悪い癖」はどうやっても治らない。バイト終わりに 開ききったバラをもらい、作品の試作品となるドライフラワーの下準備をして力尽きた。呼吸をするものを扱う仕事は怖い。

12月7日(月)曇り

またまた、花屋のバイトの日。怖い思いを引きずって、重い気持ちのまま仕事を終えた。何年振りかのショックを味わい花屋を出ると、パートナーが迎えにきていた。車に乗り込むと、おもむろに手渡してきたのは某コンビニの「〇〇は飲みものです。」シリーズの杏仁豆腐。馬鹿らしくて気持ちが少し救われた。

写真と文 = 太田和美

美術家・パフォーマー・ライター
https://kazumi-ota.wixsite.com/artist

仙台市出身在住、栃木県育ち。東京造形大学 造形学部デザイン学科 室内建築専攻卒。
大学在学中より、作家活動を始める。現在は、自身の造形作品「HOYAPAI」を被り、様々な愛の形を造形・舞踏・映像に組み込んだインスタレーションを展開する。「HOYAPAI」 は女性性と豊穣の象徴である「乳房」と海の幸「ホヤ」からインスピレーションを得ている。
現在も作品を通して、現代社会と共存するアートの在り方を追求し続けている。

【受賞歴】

2018年

SICF19(PLAY 部門)/東京 審査員賞 栗栖 良依賞受賞
Salon des Beaux Arts 2018 /フランス パフォーマンス部門金賞受賞

2020年

MONSTER Exhibition 2020/東京 優秀賞受賞
(作品 PV https://youtu.be/KnVC6UtqQzw

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