SC3ウェブサイト 仙台市

私と「別れ」

ワタシト

仙台で活動するクリエイターとSC3編集部のライター陣が、毎月のテーマに沿って作品を発表する「ワタシト」。
そのテーマとのつながりを語りながら、写真やイラストと組み合わせ、一つの作品として発表します。
自分はそれについて、どんな印象をこれまで抱いてきたのか。
自分の人生にとって、一体どんな影響をもたらしているのか。
書き留めたエッセイとともに、クリエイターたちの「個性」を覗ける企画です。(月1回更新)

世の中には、2つのタイプの人間が存在すると言われる。

常に刺激を求める人。常に安定を求める人。

自分は昔から、圧倒的後者だ。
だから、春夏秋冬のランキングで、春は必ず最下位。
冒険心を持たないまま、28年間を過ごしてきた。

人生の分岐点には、少なからず環境の変化が伴う。
新たな土地で暮らし、新たな生活基盤を整え、新たな人間関係を築く。
進学、就職、独立、自分もその変化をたびたび経験してきたが、
言わずもがな、いつも心の中には、不安ばかりが付きまとう。

そんな性分だからだろうか。
せわしない街中の雑踏。見慣れたいくつもの景色。
あの頃、何とも思わなかった日常が、目の前から消えた途端、
無性に愛おしく、名残惜しく感じるときがある。
そして同時に、ノスタルジーに浸ってばかりいる自分に、
切なく、悲しく、情けなくなるときがある。

春は別れの季節――。
この時期、常套句として、耳が痛くなるほど聞いてきた言葉だ。
ただ、別れがあるなら、当然「出会い」もある。
その出会いがあるから、前を向いて歩くことができる。
そして人生は、とても晴れやかになる。

まもなく、春の足音が訪れようとしている。
過去を懐かしむだけではなく、今を楽しんで、生きていく。
そんな人間になりたいと、心から思っている。

Writer = 郷内和軌

1992年生まれ、岩手県一関市出身。岩手県立一関第一高等学校卒業後、仙台大学体育学部スポーツ情報マスメディア学科に進学。アルバイト等で執筆経験を積み、2015年4月より岩手県盛岡市の制作会社「株式会社ライト・ア・ライト」に入社。地域限定スポーツ誌「Standard」などの制作に携わり、昨年4月よりフリーランスに。趣味はJリーグ観戦。中でもベガルタ仙台の試合は、年に数回の現地観戦を含み、すべての試合を観戦している。

Photographer = 小泉俊幸

1991年宮城県気仙沼市生まれ、仙台市育ち。尚絅学院大学総合人間科学部表現文化学科、日本デザイナー芸術学院仙台校写真映像学科卒業。広告スタジオ勤務を経て、2018年よりフリーランスのカメラマン/アシスタントとして活動している。

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